「Healing and Death」(ヒールと死)の要約、第2弾をお届けします。
公式サイトの内容は、「死と復活」「ヒールとダメージ, タンク」という二本立てになっています。
前者については、こちらの記事にまとめていますので合わせてご覧ください^^
今回は後者、ヒーラー / ダメージディーラー / タンク という MMO の一般的な概念が、ギルドウォーズ2においてどのように扱われているかの説明です。PvP が好きな人や、いかに上手にプレイするかにこだわる人にとっては興味深いでしょうが、そうでもない人にとっては意識しなくても良いことかも知れません。いまいちピンとこなくても、ギルドウォーズ2は十分に楽しめると思います!
イントロダクション
ギルドウォーズ2では、シンプルな死と復活のシステムと、クロス プロフェッション コンボ、ヒーリングスキル専用スロットにより、これまでの MMO RPG の束縛からプレイヤーを解放するのを助け、多くの固定観念を打ち壊すことができます。
というわけで、ギルドウォーズ2にヒーラー専門のクラスはありません。
深呼吸をして、OK になったら進んでください。
ArenaNet には、ギルドウォーズや他のゲームでヒーラーを好んでプレイするスタッフが多くいます。私たちは、ヒーラーの本当に楽しい部分を調べ、楽しくない部分を観察しました。そして、私たちはヒーラーを好むプレイヤーにアピールするために、ギルドウォーズ2のジョブ(プロフェッション)をつくりました。
サポート プレイヤーが望むのは、味方を救うことです。
味方の体力バーを注視して、クリックを繰り返すことではありません。あなたが初代ギルドウォーズやその他の MMO を十分にプレイしたことがあるなら、まともな構成のパーティが組めるまで暇を持て余したことがあるでしょう。または、ランダム アリーナをプレイしたとき、双方のチームにモンクが二人いたり、片方に一人しかいなかった場合、99%の確率で結果を予知できるでしょう。しかし、私たちはどちらのチームにもヒーラーがいない 4 vs 4 のバトルに着目しました。あなたはどの敵をターゲットにすべきか考えたり、防御的なスキルを使うタイミングを計ったり、バトルフィールドのどこにポジショニングすべきか見定めたりできます。その創造力と戦術的な自由は、高レベルの PvP から、ワールド vs ワールド、ティリアの彼方の PvE に至るまで、まさに私たちがギルドウォーズ2の戦闘に求めたものです。
他の MMO の開発者は、まるでそれが最も面白い戦闘の仕組みであるかのように、DPS/ヒール/タンク の神聖な三位一体を支持しています。率直に言って、私たちはグローバル チャットに「ヒーラー募集」を流して ぼんやりしていることを好ましいと思いません。それは、楽しいはずの時間が、楽しむ準備に費やされていると感じます。
伝統的な三位一体の代わりに、ギルドウォーズ2のすべてのジョブは自給自足ができ、それだけでなく、味方をリバイブすることで助け合うことができます。そして、すべてのジョブにはチームプレイのために多彩なキャラクターを構築する方法があります。
最終的に、DPS/ヒール/タンク は私たちのゲームに適合しませんでした。私たちのファンは、ギルドウォーズ2に多くを要求します。私たちは、他のゲームと同じものを提供するのではなく、別の見解を提示します。三位一体は他のゲームで多くの楽しみを提供していますが、ありきたりであるだけでなく、それ以外のゲーム要素を排斥します。私たちは、三位一体のカテゴリをよりクールで、多様性のあるシステムに再構築します。
DPS ⇒ ダメージ
Damage Per Second を、私たちは単に ダメージ と呼びます。
ダメージを与える方法はいくつもありますが、例を挙げてみましょう。
ダメージ パー セカンド:
単位時間あたりのダメージ量。キャラクターやパーティがどれくらいの攻撃力を持っているかを表す指標です。
このあとの説明を読む限り、DPS の概念は従来とそれほど違いはないようです。Damage over time (ダメージ オーバー タイム)
少ない労力で大きなダメージを与える完璧な方法です。
例えば敵に火を付けて、炎がその身を焼き焦がすのをしばらく待ってください。ダメージ オーバー タイム:
瞬間的ではなく、時間をかけて与えるダメージです。DOT と略されることもあります。
ダメージのトリガーが素早く取り除かれた場合(上記の例では消火する等)、ダメージ効率は著しく低下します。
ちなみに... ダメージ効率とは、その攻撃スキルを使用するために費やすコストや負うリスクと、与えるダメージとの比です。コストやリスクは数値化が難しい場合もありますが、このバランスが悪いと極端に強いスキルになったり、まったく使えないスキルになったりします。攻撃スキルのバランス調整とは、基本的なダメージ効率を各スキル間で均等にする作業と言えると思います。
攻撃のダメージ効率を高めるため、あるいは、敵から受ける攻撃のダメージ効率を下げるための、ポジショニングやタイミングの巧拙をプレイヤー スキルと言うのかも知れません。Area of effect (エリア オブ エフェクト)
AoE は多くの敵を巻き込むことができます。例えば Fireball (ファイアボール)のように。エリア オブ エフェクト:
一定範囲の敵に与えるダメージです。
多くの敵を巻き込むほど、敵パーティに与えるダメージの総量は比例的に増加し、ダメージ効率は高くなります。逆に、単体の敵にしか効果が及ばなかった場合、他の攻撃方法に比べてダメージ効率は低くなります。Projectiles (プロジェクタイル)
いくつかの攻撃は、敵の近くにいる必要があります。
それ以外の攻撃は、遠くからダメージを与えます。プロジェクタイルはその中間です。
例えば、遠くから撃ったプレイヤーの矢が敵に近付いていき、ヒットした場合、ダメージを与えます。プロジェクタイル:
日本語では「投射物」と訳されますが、隕石のように頭上から落ちてくるものも含まれます。
キャラクター操作によって回避することが可能で、回避された場合はまったくダメージを与えられません。また、射線上に障害物があった場合、ターゲットに到達しないため、やはりまったくダメージを与えられません。
「当たらなければどうということはない」と言えます^^これらのダメージ タイプは、互いに親和的であることを指摘しておきましょう。例えば、プロジェクタイル, AoE プロジェクタイル, ヒットしたあと DOT 効果のある AoE プロジェクタイル。
ギルドウォーズ2には、FPS における武器の種類と同じくらいのダメージ タイプがあります。私たちは、FPS にあるような多様性をプレイヤーに経験して欲しかったため、ジョブ(プロフェッション)それぞれに、異なる方向性でダメージを与える武器とスキルセットを用意しました。
こじょの所見と妄想
the projectiles aren't specifically "aimed" at a person.GW1では、ターゲットに撃った矢は、ターゲットが直線的な動きをした場合、放たれてからもターゲットをホーミングします。物理的にはあり得ないのですが、ゲームとして成立させるために仕方のない部分でしょう。
プロジェクタイルは、特に人を狙いません。
(PC GAMER のインタビュー記事より)
しかしGW2では、よりFPSライクに、ホーミング性能を削ったようですね。代わりに、GW1では不可だったフィールドをターゲットできるのでしょう。敵をターゲットして撃つこともできると思われますが、あくまでも「撃った瞬間にその敵がいた場所」がターゲットになる、と。
ウォーリアの「Arcing Shot」の動画でも、フィールドをターゲットにしているのがわかります。
ただ、魔法弾の類は、ひょっとしたらホーミング性能が残るかも知れません。
これによって何が起きるかというと!
そう、敵の動きを予測し、プロジェクタイルが到達した時点で敵のいる場所を狙って撃てるのです。これは想像するだけでエキサイティングです。
連ジのモンキー撃ちを思い出しました... ってピンとくる人がいるかどうか(;´Д`)
とにかく、こじょ的には大歓迎です!
ヒール ⇒ サポート
ヒールと呼ぶことによって サポート を過小評価しないでください。
体力の回復はリアクティブであり、すでに味方が負けているときに必要となります。
ギルドウォーズ2では、敵の攻撃を受ける前に味方をサポートする、プロアクティブな手段がより有効です。もちろん、いくつかの回復スペルはありますが、すべてのジョブ(プロフェッション)を通して提供されるサポート スキルの中では小さな部分です。他の大部分は、バフ / アクティブ ディフェンス / クロス プロフェッション コンボ です。
こじょの所見と妄想
従来からサポート スキルはありましたが、ヒーリング スキルの役割を小さくし、よりテクニカルにしたと。実はヒールには上手下手があまりなく、誰がやってもある程度は有効です。減っている味方の体力バーを探してスキルを使えば良いだけなので。しかしサポートは、そのタイミングや対象が効果的でないと、ほとんど意味を成しません。難易度は高いですが、上手にできたときにより大きな楽しみを味わえるということです!
タンク ⇒ コントロール
ギルドウォーズ2では、伝統的な MMO におけるタンクの概念を大きく打ち壊します。
戦闘において最も重要で基本的な概念、それは コントロール です。
これは常に悪名が高く、初代ギルドウォーズでは、転倒(Knockdown: ノックダウン),中断(Interrupt: インタラプト),衰弱や盲目、不自由などの状態異常を指します。私たちは、コントロールをダイナミックな戦闘の重要な部分として構築したいと考えました。コントロールは、他の MMO におけるジャンケン プレイから逃れる唯一の概念*です。
ダメージを与えるとき、回復するとき、常にコントロールが必要であり、それは私たちのシステムを融和させる媒介です。コントロールにはエキサイティングな手段がいくつもあります。プレイヤーは、味方を助けるため、あるいは敵を逃がさないため、敵をスタン(気絶)させることができます。ウォーリアから離れるため、あるいはエレメンタリストに近付くために、敵を動けなくする(原文: Immobilize)ことができます。
上手くコントロールするためには、その欠点も理解しなければならないでしょう。いま使ってあとで困らないでしょうか? 効果の持続する時間は適切でしょうか? 直面した状況に有効でしょうか?
コントロールには異なるレベルがあります。シンプルな不自由(訳注: 移動速度の低下), 移動不能, 転倒。それぞれに調整が必要であり、より強力なコントロールは頻繁に使えず、かつ、効果時間も短くなります。
転倒はギルドウォーズ2において最も強いコントロールの 1つです。プレイヤーは永久に敵を転倒させることはできません。また、対抗手段を取らせないほど長時間、転倒させることもできません。転倒は、単にプレイヤーが戦いの流れの中で適切に使用することのできるツールとして備えられています。
こじょの所見と妄想
タンクという役割ではなく、コントロールというプレイングにプレイヤーの意識をフォーカスしてもらうために、タンクではなくコントロールであると言っているのでしょう。何にせよ、コントロールという考え方に否定すべき点は見つかりません^^
*「ジャンケン プレイから逃れる唯一の概念」について補足します。
要は、相性的にまったく歯が立たない敵と対峙したときにも、コントロールを上手く使えば一方的に負けることはないよ、と言いたいのだと思います。自分の持っている手段やツールをいかに使うか、常に考えてプレイすることが大切ですよね。
最後に
私たちは DPS/ヒール/タンク の代わりに、ダメージ/サポート/コントロール の三位一体を提示しました。しかしこれは、プレイヤーが遭遇するあらゆる状況に対応するためのツールボックスであり、多様でダイナミックな戦闘システムを構築する要素の 1つであると考えてください。これがあなたの興味をひく戦闘であるならば、ギルドウォーズ2は、あなたとあなたの友人にとって共に戦うグレイトな舞台となることでしょう。

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