動画から wav データを抜き出して加工、
音声部分を別の音声に入れ替える方法です。
この記事では、wav データ中の英語音声だけ(BGMや効果音はそのまま)を
日本語音声に入れ替えて日本語吹替版を製作してみます。
ついでなので、wmv 形式でエンコードするまでをご紹介します。
個人的な備忘録も兼ねていますが、どなたかのお役に立つかも?
まずは、今回の題材について。
「ビフォー」であるオリジナルの動画は、
Guild Wars 2 (ギルドウォーズ2)というオンライン MMO RPG のティザー・トレイラーです。
動画の詳細については、以下の記事をご覧ください^^
音声部分を別の音声に入れ替える方法です。
この記事では、wav データ中の英語音声だけ(BGMや効果音はそのまま)を
日本語音声に入れ替えて日本語吹替版を製作してみます。
ついでなので、wmv 形式でエンコードするまでをご紹介します。
個人的な備忘録も兼ねていますが、どなたかのお役に立つかも?
まずは、今回の題材について。
「ビフォー」であるオリジナルの動画は、
Guild Wars 2 (ギルドウォーズ2)というオンライン MMO RPG のティザー・トレイラーです。
動画の詳細については、以下の記事をご覧ください^^
尚、トレイラー・ムービーの改変につきましては、
ファンサイト活動の一環として取り組んでおり、正式な許諾を得ているわけではありません。
ファンサイト活動の一環として取り組んでおり、正式な許諾を得ているわけではありません。
用意するツール
すべてフリーウェアです。素晴らしいソフトウェアを無償で提供されている開発者の方々に感謝。
- AviUtl
言わずと知れたフリーの動画編集ソフト - ボーカルリデューサー
wav データの「中央に定位している音」を除去したり抜き出したりできます - Audacity
複数の wav データを同時に開けるサウンド編集ソフト - SoundEngine Free
多彩なエフェクトが可能なサウンド編集ソフト
wav データの抜き出し
まずはオリジナルの動画(wmv)から音声データ(wav)を抜き出します。(wmv じゃなくてもおそらく同様です)
- AviUtl を起動し、メニューバー[ファイル]-[開く]でオリジナルの動画を読み込みます。
- メニューバー[ファイル]-[WAV出力]をクリック。
- 保存する場所を指定し、ファイル名を入力して「保存」ボタンをクリック。
ここで保存した wav データを「オリジナル wav」と表記します。
音声(ボーカル)の除去
次に、オリジナル wav から英語音声を機械的に取り除きます。- ボーカルリデューサーを起動し、「Source」にオリジナル wav を指定。
- 「Destination」に保存する場所とファイル名を指定。
- 一番下にある「カラオケ化調整」ボタンをクリック。
- 「精度と速度」を「Very High (slowest)」に変更。
いろいろと調整できるようですが、こじょは音についてド素人なので、「精度と速度」だけを変更しました。
ちなみにメニューバー[ヘルプ]-[補足説明]をクリックすると各項目の説明が読めます。ボーカルリデューサーを再起動すればデフォルトに戻りますので、いじくり回しても大丈夫です。 - 「ボーカルリデュース実行」ボタンをクリックしてしばし待ちます。
- 「ボーカルリデュース実行」ボタンが再び押せるようになったら処理完了です。
ここで保存した wav データを「ベース wav」と表記します。
音声(ボーカル)の抜き出し
ボーカルリデューサーでは、音声(ボーカル)以外の「中央に定位している音」も巻き添えにして除去されますので、そもそも音声がない部分からも除去される音があります。それを元に戻すために、除去した wav データを抜き出します。素晴らしいことに、ボーカルリデューサーは音声(ボーカル)を抜き出す機能があります。(さきほどと逆の処理をするわけですね)- ボーカルリデューサーを起動し、「Source」にオリジナル wav を指定。
- 「Destination」に保存する場所とファイル名を指定。
(ベース wav を上書きしないようファイル名を変更してください) - 一番下にある「カラオケ化調整」ボタンをクリック。
- 「精度と速度」に「Very High (slowest)」を指定。
- ツールバー「Inv」ボタン(逆モード)をクリック。
- 「ボーカルリデュース実行」ボタンをクリックしてしばし待ちます。
- 「ボーカルリデュース実行」ボタンが再び押せるようになったら処理完了です。
ベース wav + 音声 wav = オリジナル wav
という状態になりました。入れ替える音声の加工 [おまけ]
この手順は必須ではありませんが、入れ替える音声(今回の場合は日本語音声)に音圧と音量を上げる加工を施したいと思います。
というのも、今回の元データはプロが本気で作成したもので、当然、素晴らしいサウンドで収録されています。一方、こじょの用意した差し替える音声は、いわゆる宅録(スタジオではなく PC を利用して自宅で録音)でお願いしたので、機材も十分ではなく、そのまま合成しても圧倒的に負けてしまうのです。
以下のページを参考にさせていただきました。ありがとうございます。
参考というか、書かれていることをそのままやっただけです(;´Д`)
- SoundEngine Free を起動して差し替える音声の wav を開きます。
- メニューバー[音量]-[コンプレッサー]で圧縮をかけます。(各パラメータの数値は上記ページの通り)
> Threshold(スレッショルド)-6dB
> Ratio(レシオ)3.0:1
> Attack(アタック)5ms
> Release(リリース)100ms - メニューバー[音量]-[音量調整]でゲインをかけます。
- このあとマキシマイザーもかけるので、クリップするギリギリではなく、少し余裕をみます。
(波形が max を突き抜けて上下が切れちゃうことを「クリップする」というらしいです) - メニューバー[音量]-[オートマキシマイズ]をかけます。(上記ページのオススメ通り、平均から -3dB)
ビフォー
アフター
ところどころクリップしていますが、聞いてそれほど違和感がないのでよしとしますw
ここで保存した wav データを「差替 wav」と表記します。
音声 wav の加工と合成
この手順は面倒なので、駆け足で説明!詳細な操作方法は空気を読む感じでお願いします><
- Audacity を起動して音声 wav と差替 wav を開きます。
(こじょは Sound it! というソフトを使用しましたが同様です) - 音声 wav を再生しながら、英語音声が入っている部分を選択します。
- 消去します。
- ブツっと途切れるとその部分が耳につきやすくなるため、
消去した部分の前後にフェードアウト,フェードインの効果をかけます。
- 差替 wav から、消去した部分の日本語音声をコピー&ペースト(合成)します。以下繰り返し。
合成したものを「完成 wav」と表記します。
AVI 出力
さて、元の動画と完成 wav を合わせて、吹替版の動画を作成します^^尚、出力される avi ファイルは巨大になりますので注意です。
今回の wmv ファイル(1280x720 4:50) 209 MB の場合で、約 15GB でした(;´Д`)
- AviUtl を起動し、メニューバー[ファイル]-[開く]でオリジナルの動画を読み込みます。
- メニューバー[ファイル]-[音声読み込み]をクリック。
- 完成 wav を指定し、「開く」ボタンをクリック。
- メニューバー[ファイル]-[AVI出力]をクリック。
- ビデオ圧縮とオーディオ圧縮の「再圧縮無し」チェックを 2つとも ON に。
- 保存する場所を指定し、ファイル名を入力して「保存」ボタンをクリック。
しばらく待てば avi ファイルの出来上がり。
エンコード
前述の通り、avi ファイルは巨大ですので、適当なエンコーダで圧縮します。今回の場合は、元データがすでに wmv なので再圧縮になっちゃいます。画質にはこだわらないことにして、簡単そうな
を選択しました。
2003年提供開始で「強力な最新ツール」を謳う、成熟したエンコーダです^^
- Windows Media エンコーダ を起動します。
- ウィザードで「ファイルの変換」を選択して OK ボタンをクリック。
- コピー元ファイルに、さきほど出力した avi ファイルを指定して「次へ」ボタンをクリック。
- コンテンツを配信する方法の指定では、「ハードウェア デバイス」を選択して「次へ」ボタンをクリック。
- ビデオは「HD 品質ビデオ (5 Mbps VBR ピーク)」を選択。
- オーディオは「CD 品質オーディオ (64 kbps VBR ピーク)」を選択。
- 「完了」をクリックするとエンコードが始まります。
以上です!

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